全力投球。 勝ち取ってみせますその褒美。 ハローサマータイム! 珍しく、図書館なんて来てみた。 …テストだからね。 まわりにもガリガリと勉強してる人ばかり。 しょーじきそんなに勉強が好きじゃないあたしは クーラー効いてて涼しいなーくらいしか思っていない。 コロン、とペンを転がして机につっぷした。 あーもーテストって何? いらなくない? え?いる? なきゃないでよくない? つうかこんな拷問、ご褒美もなしにがんばれないよ え?夏休み? 夏休みは来るけどどうせ楽しみもないし? どうせだったら毎日学校来てさ 麗しの神君とか眺めてたほうが全然有意義… 「あ、やっぱりだ」 …パチ、と目を開けたら 目の前には神君がいた。 えええええええええ!!!? がばっ!と飛び起きる。 神君があたしの頭をさっと避けて(あごに当たるトコだった…!) ニコニコと笑っている。 そのスマイルにすさんでた心が少し明るくなった。 「なな、何してんの!?」 「何って勉強しに来たんだけど、もでしょ?前いい?」 そう言って神君はあたしの席の前に座った。 目、目のやり場に困る。 だって前向いたら神君がいるわけだし? 「どう?勉強はかどってる?」 ぱらぱらと参考書を捲りながら神君に話しかけられた。 あたしはちっともはかどっていないノートを腕で隠しながら ビミョウ。と返事をした。 「何、ビミョウって。嫌いな科目何?」 「えー…1番はやっぱ数学かな」 「じゃあ数学からしようか、わかんないトコ教えるよ?」 「…え、えー!?いいの?」 「いいよ。オレ教えるの慣れてるから」 「………え、誰に教えてるの?」 「ノブとか?」 「ああ、あの後輩君か」 なんていいながら、問題集開いて神君が丁寧に教えてくれる。 言われたとおりに問題を解いてみる。 自分でもびっくりするくらいに正解率があがった。 「…神君すごい」 「の飲み込みが早いんだよ」 「いやだって!これずっと解けなかったのに!あーなんか感動した」 「じゃあ数学は1度置いて、次何する?」 「んー…そうだなぁ…」 「あんまりやる気ないね?」 腕を伸ばして身体を曲げている姿を見て神君が笑った。 やばい。勉強嫌いってバレたかな? (ていうか、とっくにバレてると思うんだけど) 「や、やる気ないっていうかさ?こう…あたしご褒美とかあると燃えるんだけど!」 「ご褒美?」 「そうそう。コレ頑張ったらなんか買ってあげるよとかさ」 「あーオレも欲しいな。ご褒美」 「あ、勉強教えて貰ったし!あげよっかご褒美!何がいい?」 「がくれるの?」 「うん!なんでも言って。あんま高いものは買えないけど」 「じゃあ、お願い1コ聞いてくれる?」 「うん?いいよ。何?」 「テスト終わったら、一緒に夏祭り行こう」 ・・・ なつまつり? 神君と あたしが? 一 緒 に ! ? 「…それ、神君のご褒美になんの…?」 「なるよ。すごく楽しみだな」 「……あたしも…やる気、出た」 「じゃあ、次物理やろっか」 「…!!(頭痛くなる科目が立て続け…!)」 「、浴衣持ってる?」 「へ?持ってるけど…」 「オレも浴衣着てくるから、も浴衣着てね」 「神君浴衣!?」 「じゃ、そこ解いてみて」 「え、あ、はい!!」 予想以上のご褒美にもう眠気もダルさもどっか行きました。 (神君と夏祭り!浴衣!浴衣で!!) (あ、、平均取れなかったらオレのせいだからご褒美は我慢するよ) (!!!?いや!大丈夫!絶対平均以上取るから!!) (ホント?楽しみにしてるよ) 。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。 神さんは浴衣が似合うと思う。 |